生誕120年 東郷青児展(あべのハルカス美術館)
日曜日はあべのハルカス美術館に「生誕120年 東郷青児展」を観に行ってきました。
表現主義、未来派、シュルレアリスムと、その時代の美術運動の影響を受けた初期の前衛作品からコマーシャリズムの作品まで、約60点の作品が展示されています。
時代、時代で作風ががらっと変わる作家もいますが、東郷青児の場合、どんなアプローチをとろうとも、どんな技法で描こうとも、主題と世界観が一貫していて、東郷青児以外のなにものでもない作品になっていますね。
一番興味深かったのは、藤田嗣治と競作の丸物百貨店の壁画と京都朝日会館の大壁画。なんとも贅沢な、そしてなんとも斬新なことが行われていたのだなぁという驚きとともに、それらがもうあとかたもなくなっていることになにやら愕然とした気持ちになってしまいました。
ところで、以前、シネヌーヴォで芦川いづみ特集の上映があった時、中原康の『誘惑』という作品を観たのですが、画廊のオープニングに出品してもらう作家の名前に東郷青児が出てきたような記憶があるんですが、どうだったか。阿部金剛が出てきたのは確かなのです。
今展覧会で、阿部金剛の絵画作品や、舞台美術の写真なども登場しており、ふとこの映画のことを思い出したのでした。
美術館のあとは喫茶「SWAN」へ。