毎日散歩

本と映画と音楽と、ときどき珈琲

本日の名盤

Blues & The Abstract Truth (Reis) (Rstr)

Blues & The Abstract Truth (Reis) (Rstr)


1961年2月録音 私が初めて買ったジャズのアルバム。元町にあったジャズ専門のレコード店だったけど、なんていうお店だったかしら。かなり聴き込んだ一枚です。
オリバー・ネルソン - アルトサックス、テナーサックス エリック・ドルフィー - フルート、アルトサックス ジョージ・バロー - バリトンサックス フレディ・ハバード - トランペット ビル・エヴァンス - ピアノ-ポール・チェンバース - 低音 ロイ・ヘインズ - ドラム

本日の読了本

黒猫の薔薇あるいは時間飛行 (ハヤカワ文庫JA)

黒猫の薔薇あるいは時間飛行 (ハヤカワ文庫JA)


黒猫がパリのポイエーシス大学の客員教授に就任してから四ヶ月が経とうとしている。彼の付き人だった女子大学院生は一人黒猫を思いながら、唐草教授の依頼で学内機関紙に論告を書くために取材に向かう。今回メインになるポーの著作は「アッシャー家の崩壊」。世界の多彩な植物群が生態ごとに配置された日本のゲニウス植物園が、日本とパリで持ち上がった謎にリンクしてくるという展開。
今回付き人の学院生が自ら謎を解いていくのだが、唐草教授が彼女について次のように述べる。

君の論考はある意味ファンタスティックでありながらとても堅実な印象を受ける。

 そして、黒猫についてはこう語っている。

 黒猫クンの論考はいささか常人の理屈を超越する嫌いがあるが

そう、私のようなおつむの人間には付き人の女子大学院生と、今回彼女の付き人として新登場した院生の戸影のやりとりからくる推理の方が取っ付き易い。黒猫 の謎解きは非常に明快ではあるのだけれど、なんせ天才の論理になるので、今一つ理解しにくい、わかったようなわからないようなぼんやりした感じというか、 難しい理論の本を読んで頭が混乱してしまうという感覚に近い。推理自体も美学的といった印象が強い。しかし、それでも尚、理解しようとくらいついていく感 覚は、「知」への好奇心をくすぐられるからであろう。学問への愉しみに惹かれるからだろう。

本日の映画
キサラギ』(監督: 佐藤祐市 2007年日本映画)
DVDにて。別 に2月になったから選んだわけではない(笑)。そもそもこの映画のタイトルは「キサラギ」という苗字を持つ女性アイドルをさしている。彼女の一周忌に集 まったファンサイトの書き込みの常連たち。やがて彼らがただのファンでなくなんらかの形でアイドル、きらさぎみきに関わっていたことがわかってくる。彼女 は自殺したとされているが、本当は殺人ではなかったのか、犯人はこの中にいるのではないか!? といった緊張した舞台劇を思わせる展開に、クスっと笑わせ るユーモアをおりまぜながら物語は進む。HN「いちご娘」が香川照之というのでまず爆笑。そして、事の顛末が明らかにされた際、「アイドルだったんだ」と 香川が言う台詞に涙腺崩壊。はらはらどきどきさせられて、最後には胸キュンさせられて、お見事の一言。究極のアイドル論映画と呼んでもよいかもしれない。 最早、誰もドルヲタを笑うことは出来ない。